ある企業研究者の仕事




夫です。

前職では医薬品のプロセス開発…

平たく言うと「クスリをどうやって作るかの研究」をしていました。

病院で処方してくれる薬も勝手に湧いて出てくるわけではなくて

A+B→C

C+D→E

みたいな感じで、材料(原料と呼びますが)から作る(これを合成と呼びますが)必要があります。

この反応式を研究室(ラボ)で見つけて、合成できたらバンザーイ、でおしまいという訳ではありません。

ラボでたかだか10グラムできる反応式では使い物にならないので、工場で作れる様に磨き上げるのがプロセス開発です。

 

私のバックグラウンドは有機化学でプロセス開発の研究者になるのは、キャリアとしては王道だと思います。

(有機化学というのは上であげたような反応式のスペシャリスト)

そういうわけで、研究者が普段どんな仕事をしているかというのは気になる学生さんとかもいるかもしれない(たぶんいない)ので紹介します。

もちろん私が勤めていた会社でのことですから、参考までに読んでください。

(まぁ、私は研究者としては2流で、途中で仕事がどうしても好きになれなかったので辞めることになりましたが、そこはご愛嬌です)

出社

フレックスなので出社はかなりバラバラ。6時台に来る人もいれば、10時台に来る人もいます。

(勝手なイメージ、10時台に来る人の方が尖っていて研究者としては向いてるような…)

まずはメールチェック。

あとはひたすら実験

あとはひたすら実験です。ほんと、研究者の仕事はある意味シンプルで、好きな人にはたまらないと思います…

 

前日にかけておいた反応を分析して、反応がちゃんと終わっているかをチェック。

終わっていたら精製といって、分液ロート(覚えていますか?)とかで欲しいものだけを反応液から取り出します。

取り出した欲しいものを分析かけて、どのくらいキレイか、どのくらい取れたかを計算します。

 

うまく欲しいものが取れても、さらに多くの量を取るためには、さらにキレイなものを取るためにはどうするかを考えて、次の反応条件を作ります。

そして夕方に新しい反応をかける。

レポートは多い

実験中は実験ノートに詳細を書かなくてはなりません。

研究はとにかく信頼性のあるデータが命ですので、ちゃんと実験ノートに書いていない、もう一回やっても再現できないとかになると大問題になります。

実験ノート以外にも、日報・週報で結果を共有し、ディスカッションすることも多いので、おのずとレポートを作成することは多いです。

残業は多め

仕事の進捗は反応次第なので、うまくいかない時は残業も多くなりがちです。

時間のプレッシャーで膨大な反応数をかけて、分析して、とかやっていると深夜になったりもします。

また、ラボサイズから、工場サイズで実験するときは遅くまでの残業は必死です。

人とのコミュニケーションはなくても仕事はできるが、した方がいい

ずっとラボの中にて、一人でずっと仕事をすることもできると思います。

ただそれだとアイデアが枯渇するので、いろいろな人とコミュニケーションとってヒントをもらうことが案外大切です。

研究だとしてもコミュニケーションはとっても大事です。

うまくいくときと、いかないときの差が激しい

うまく行く時は簡単に反応条件も決まるのですが、いかないときは全く反応がいかないとかはザラにあります。

うまくいかないときは本当に地獄で、1ヶ月、2ヶ月進捗なし!なんてことも普通にあります。

精神衛生上もよろしくないので、本当に研究が好きだ!という人じゃないと辛いかもしれません(私は違いました)

結果を出せば、オジサンも黙らせられる

データが全てです。

そういう意味では若手、古参は関係ありません。

どんなに態度が悪くて、どんなにコミュニケーション取れなくても、結果が抜群であれば上司も役員も黙らせられます。

この部分は研究者の特権ではないかと思っています。

好きな人には素晴らしい職業

研究者は特殊な仕事だと思います。

好きな仕事を誰にも邪魔されずにできるというのは、他の職種にはない性質だと思います。

ずっとラボで誰ともコミュニケーションとらずとも仕事は進みますし、データ出しまくって若手でテーマリーダーになることも全然可能です。

一方で、孤独な仕事であるとも思っています。うまくいかないときは本当に時間がかかります。

 

好きな人にはたまらない仕事、だと思います。

 

(私は向いていないと思ったので研究者はやめましたが。実は、私の妻も研究者でしたがやめましたが)




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